一般財団法人 東洋運勢学会

特集・節気刊運勢学

第11回 九星と相性

石原 明順

8月8日 立秋

二、比和の関係

 同じ五行に属するもの同士の関係で、お互いに親しみ助け合うとし良い関係とします。理想的な兄弟の関係のように見ます。

三、相剋の関係

 相剋の関係とは、お互いに対立して相手に勝とうと争う関係で、悪い関係ですから相性は凶とします。それは、「木剋土」「土剋水」「水剋火」「火剋金」「金剋木」の五つの関係をいいます。
 この関係の場合にも、自分が相手を剋害する立場になる関係と、自分が相手から剋害される立場になる関係の二つの場合に分けられます。そしてその両者の間には多少は違いがありますが、相性の吉凶を見る場合は、特にそこまで見る必要はありません。
 「木剋土」。木と土との関係では、木は土を剋すとします。木は土の養分を吸い上げて成長するもので、地味は痩せていきます。
 「土剋水」。土と水との関係では、土は水を剋すとします。水は低いほうに向かって流れていきますが、堤防 (土)はその流れに逆らって向きを変えさせたり、水流を抑えたりします。
 「水剋火」。水と火との関係では、水は火を剋すとします。水は火の勢いを弱め、水の勢いが強ければ火を消してしまいます。
 「火剋金」。火と金のとの関係では、火は金を剋すとします。金属は火の勢いによって溶け、元の形を全く変えてしまいます。
 「金剋木」。金と木との関係では、金は木を剋すとします。木は鋏によって枝を切られ、斧や鋸によって倒されます。そのいずれも鉄によって造られたものです。
 以上が五行の相生相剋の関係の説明ですが、この説明はあくまでその関係を覚えやすくするため、理解しやすくするためのものでありまして、例えば「木」といっても、本来は「木」そのものをいっているのではありません。「木気」又は「木行」に属するものとして理解するのが正しいのです。
 九星を用いる占いは、一般の人に広く馴染まれておりまして、九星による相性の吉凶は広く用いられております。その見方は、主に生まれた年の九星を基にしてみます。関係者の生まれた年の九星を五行に振り当てて、右の五行の相生、比和、相剋の関係のいずれに該当するかを見て、それによって吉凶を断じます。九星を五行に配当すると次の通りです。
 一白は「水」。二黒は「土」。三碧は「木」。四緑は 「木」。五黄は「土」。六白は「金」。七赤は「金」。八白は「土」。九紫は「火」。
 相生、相剋の関係をわかりやすく次に図にします。