一般財団法人 東洋運勢学会

特集・節気刊運勢学

第6回 暦シリーズ 干支と九星

柳下尚範

5月21日 小満

干支

干支とは、十干、十二支のことをいいます。十干とは、

きのえ
きのと
ひのえ
ひのと
つちのえ
つちのと
かのえ
かのと
みずのえ
みずのと

をいうのです。そして十二支とは、何年生まれと普通いっている


うし
とら

たつ

うま
ひつじ
さる
とり
いぬ

をいいます。これにおなじみの動物をあてたのは、中国においてであり、しかも相当に古い時代からのことです。

 この十干十二支は、十幹十二枝とも書き、木の幹と枝との関係のようにみています。これは今から三千年も前に、すでに中国で使われていたもので、初めは日を表すために名づけられたものですが、後には年は月、時間にもつけられるようになりました。それが漢の時代には、十干十二支を木、火、土、金、水の五行に配当し、易の陰陽観も加えて人事の吉凶をみるようになったのです。

 その組合せは、十干の始めの甲と、十二支の始めの子と組ませて甲子(きのえね)を最初として、順次乙丑、丙寅と進めていくと、六十の組み合わせを経て元の甲子に戻ります。そういうわけですから、誰でも満六十歳になると、生まれた年の干支と同じ干支が初めて回ってくるわけで、そのときを『還暦』といってお祝いをするのです。

 十干十二支の文字については、例えば甲は、万物が甲を被ったまま地上に萌えでようとする姿である。また子は滋であり、この時節には万物がしげる芽ばえのあること、といったように、自然界における四季の移り変りと、万物の変化する状態とを基にして説明されています。

 この干支に関して、今でも根強く残っている迷信がありまして、特に丙午(ひのえうま)と庚申(かのえさる)と、巳寅申(みとらさる)が顕著なものとして挙げられます。