一般財団法人 東洋運勢学会

特集・節気刊運勢学

第4回 印相

豊水寅夫

4月20日 穀雨

正しい印鑑

 印鑑には実印、認印、銀行印の種別があります。それぞれの用途に応じて、正しい作り方、用い方を心がけることが処世の秘訣です。
 服装でいえば、実印(印鑑証明)は公式な礼服、訪問着であり、認印は仕事着、ふだん着というところでしょう。また小切手や手形、証券など事業上には銀行印が必要です。
 印の形は、正円型(丸)が陽の気運で、健全・発展・財運の吉相、そして印の寸法は実印―直径15ミリ(五分丸)、認印―11ミリ(三分五厘丸)が福徳の相で、女性はひとまわり小さめが円満、調和の相(すがた)としてよいのです。

◆使用上の心得――新印を調製したときの心得には古来 「印形開眼並に供養得益」の作法があります。現代ではことさら儀式は必要ありませんが、あくまでも印は自分の生命、財産、権利の集中するところであることを心に銘じて取り扱うべきです。
 まず白紙に載せて、自家の神棚または仏前に供え(机の上でも可)拍手礼拝してもって入魂開眼の式としますが、その作法は各自の信念、あるいは信仰する宗教の方式で結構です。

◆印鑑は、月に一回は清め拭う習慣が大切です。決して古印肉で埋もれたり、汚損の印は用いるものではありません。月に一度は白布で清拭して用いてください。この心がけは、必ず印徳となってあらわれるものです。

◆不用になった印や所有者が死亡したため廃印になった印は、直ちに焼却したり、破棄することはいけません。少なくとも三年間はていねいに保管する必要があります。
 それはどんな印でも、それがよいにつけ悪いにつけ、その人と共にあった、印霊が存在することと、将来その古印を必要とする問題が発生するかも知れないからです。
 神棚か仏壇の下に白紙に包んで保存することがよく、その後地下(土中)に埋没することが適当です。